板橋Cityマラソン2026レポート|ピクルスジュースの効果

マラソン

3月15日、今シーズン3本目にして、シーズン最後のレース、板橋Cityマラソン2026に出場しました。

結果は3時間34分01秒(ネット)。

今シーズンは走力の低下状況にショックを受け、もっと速く走りたいという気持ちが少しずつ戻ってきたこともあり、「攣らずに久しぶりのサブ3.5」を目標に取り組んできましたが、残念ながら達成することができませんでした。

とはいえ、12月の湘南国際、1月のTHE CHALLENGE RACEと比べても着実に改善していること、そしてコロナ明け以降のベストタイムが出たということもあり、来シーズンに向けた収穫もあったレースとなりました。


レース概要と当日のコンディション

項目内容
大会板橋Cityマラソン2026
日付2026年3月15日
距離フルマラソン(42.195km)
ネットタイム3:34:01
目標サブ3.5
コース荒川河川敷(ほぼ平坦)

コース

出典:板橋Cityマラソン公式サイト

板橋のコースは荒川の河川敷をひたすら走るあまり好きではないコースです。過去に出場した際にも撃沈したこともあって、あまり良い印象がないコースです。とはいえ、1月に同じ新川河川敷のTHE CHALLENGE RACEの周回コースを経験しているので、周回コースではなく、景色の変化がある分まだマシという気持ちで臨めました。

33kmまでは順調なレース運び

レース前のアップ

アップはゆるジョグ800mに前後スイングを左右10回ずつ、Aスキップを20回2セット。最近このルーティンを固定していて、これによって体が目を覚まし、エンジンが暖まる感触が実感しています。

5kmごとの通過タイム

区間ラップペース/km
〜5km24:514:58
〜10km24:364:55
〜15km24:294:54
〜20km24:264:53
〜25km24:284:54
〜30km24:484:58
〜35km25:115:02
〜40km28:105:38
〜Finish13:025:56

序盤にペースが上がりすぎないよう抑えて入ることを意識していましたが、20kmまで@4:58-@4:55-@4:54-@4:53と緩やかに刻んでいけたのは計画通りの良い前半だったと思います。

板橋Cityの鬼門は折り返し後です。荒川河川敷コース特有の、上流に向かうコースで向かい風になる傾向にあるからです。過去に出場した時も、折り返し後の向かい風に大きく体力を消耗した記憶があります。

ところがこの日風速1m程度とかなり穏やかな日。風向きもあまり向かい風を感じることなく、折り返し後のも走ることができた点では、かなり恵まれたコンディションであったといえます。

30km通過が2時間27分38秒。このペースのまま走り切れれば3時間26分台でゴールできる計算で、心肺的にはまだ余裕がありましたし、「なんだか行けそうな気がする」と思った瞬間でもあります。

補給は8km、16km、25km、32kmでメダリストのジェル。4本目はカフェイン入りです。水分は各エイドで水、ポカリ、麦茶を状況に応じて取りました。

34kmからの痙攣、ピクルスジュースは効いたか?

このまま最後まで行くぞー、と思っていた矢先の34km手前。

やって来ましたいつものやつが。

脚が攣る前のあの独特の感覚です。左のヒラメ筋あたりにジワジワとした緊張感が出てきました。

それでも今回は特別に準備していた秘密兵器があります。海外から取り寄せてまで入手したピクルスジュースです。

USDAオーガニックのピクルスジュースで、運動中のコンディションを素早くサポート。カロリー・砂糖ゼロで、ストイックな毎日のセルフケアに。

2010年にMiller et al.が発表した研究によると、ピクルスジュースを摂取すると痙攣が治まることが確認されていて、著者らは口から喉にかけてある受容体(センサーのようなもの)を通じた刺激が、α運動ニューロンの暴走を抑制するのではないかと推測しています。

痙攣が起こるメカニズムについては『マラソンで足がつる本当の原因』で解説している二ャ

こうした対処方法もあるとは知っていたものの、なかなか試したことがないものでしたが、今回は藁にもすがる思いで用意したアイテムです。

痙攣の兆候が出たあたりで半分ほど摂取しました。口の中のセンサーを刺激するようなイメージで転がすようにしながら、時間をかけてゆっくり飲みます。

するとあら不思議。わりとすぐに攣りそうな感覚が収まって、「あ、これ効いてるわ」とちょっとした感動を覚えたぐらいです。

まあ、決して美味しくはありません(笑)。ハンバーガーに挟まっているピクルスの味といえばそれに近いのではありますが、それよりも甘さ控えめでもう少しっぱい感じですね。

痙攣対策としてのピクルスジュースの効果については『マラソンで足がつる対策まとめ|特効薬はないけれど、できることはある』にもまとめてある二ャ

とにかく、34kmでの1回目は効果を感じました。残り半分はこの先また兆候が出た時の為に取っておきます。

36km手前の橋の登りは無理せずペースを落として通過。

37kmを過ぎたあたりで再び痙攣の兆候が出てきました。また嫌な予感。

それでも大丈夫。自分には秘密兵器のピクルスジュースがあるではないか。と、落ち着いて残りのピクルスジュースを摂取します。

ところがどっこい、そうは問屋が卸さないのがこの痙攣問題。今回は1回目のような「すっと収まる」感覚がなかなかこないではないですか。

この攣りそうな兆候はしばらく続いて、騙し騙し走り続ける形となりました。

39kmを過ぎたところでとうとう左ヒラメ筋が「ピキッ」とくる。そのまま走ったら完全に攣ってしまうやつです。

このままではまずいと判断して、一度止まってストレッチ。再び走り出すも、その後、攣りそうになった部位は、左右のヒラメ筋と腓腹筋(ふくらはぎ)、前脛骨筋(すねの前側)、それから左の首筋と右の脇腹まで伝播してしまいます。

そうなってしまったらなかなか戻せません。あと3kmなのに。その後は走って止まってストレッチの繰り返しで、何とかゴールに辿り着いた形です。

なぜ2回目は効かなかったのか?

ピクルスジュースの研究自体がまだ発展途上のようですし、同じ人が同じレース内で複数回摂取した場合のデータはほとんどないので、答えを出すのは難しいところです。

実は2021年の研究(Georgieva et al., Applied Sciences)では、ピクルスジュースは「水と比べて有意な差がない」という結果が出ていたりもします。

特にその効果の「バラツキの大きさ」が指摘されていて、自分が感じた「1回目は効いたけど2回目はダメ」という不安定さは、まさにこの研究のデータの揺れをそのまま体現していたのかもしれません。

39km地点、理論上は「口の中のセンサーを刺激すれば脳がブレーキをかけてくれる」はずでしたが、極限まで蓄積した神経筋疲労の前ではその程度の刺激は及ばなかった、とも考えられます。

ピクルスジュースは決して魔法の杖ではなく、「最後の悪あがきを数キロ先延ばしにするための、不確実なスイッチ」くらいに思っておくのが正解なのかもしれませんね。

データで振り返る、何が変わって何が変わらなかったか

今シーズン3レースの比較

項目湘南国際
(12/7)
THE CHALLENGE(1/31)板橋
(3/15)
タイム3:57:373:39:513:34:01
前後半タイム差+13:34+11:41+6:27
攣り発症地点33km39km34km

結果として目標は達成できませんでしたが、この3ヶ月で23分36秒短縮できました。タイムよりも興味深いのが前後半のタイム差の変化で、+13:34から+6:27まで半減しています。後半に崩れにくくなってきているのは体感としてもあって、走り込みの積み上げの他、ドリルと流しを継続した効果としてのフォーム改善もあるのではないかと思っています。

ただ、レース終盤で脚が攣ってしまうという点は変わっていません。以前EAMCについて調べたときに書いたように、攣りの主因は神経筋疲労の蓄積であり、電解質の補給だけでは根本的な解決にならないと考えています。33kmまで安定して走れるようになっても、そこから先の神経筋耐久性がまだ足りていないということかと思います。

前半ペースをそのまま42.195km走り切った場合の仮想タイムは3時間26分56秒です。「攣りの壁さえなければ」という仮定の話に意味があるかどうかは微妙なところですが、考えられる対策には取り組んで、何とかこの壁を乗り越えたいと思います。

来シーズンに向けて

今シーズンは、コロナ明け以降初めて、1シーズンで3レースを走りました。

やはり練習とレースを重ねるうちに、体が変わっていく実感を取り戻すと共に、悔しい気持ちというものも取り戻してきたように思います。

まだ「サブ3をもう一度!」というところまでモチベーションが高まっているわけではありませんが、「最低でもサブ3.5をもう一度」という気持ちにはなっています。

「ここらでこんな練習をしておきたい」というような気持ちも久しぶりに戻ってきたのは良い傾向なので、来シーズンは「攣らずにネガティブスプリットで気持ちよくサブ3.5を達成」を目標に、練習を続けていきたいと思います。


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