Garmin Forerunner 265レビュー|ランニングダイナミクス内蔵で練習の振り返りが変わった話

ギア

読了時間: 約8分 / 対象: Garminウォッチでのトレーニングデータ活用に興味があるランナー

Garminウォッチを使い始めて7年程になります。ForeAthlete 645ForeAthlete 745と渡り歩いて、2025年12月にForerunner 265 Musicに買い替えました。

買い替えて改めて気づいたことがあります。接地時間と上下動比というデータが取得できている事です。

ジョグの時
レースの時
閾値走(Tペース走)の時

一時期ランニングダイナミクスポッドを買って取得できるデータを観察していた事があったのですが、結局練習の度に装着するという事なかなか習慣化できずに、引き出しの中に眠ったままになっていました。

なので、こうした指標は長いこと意識しないものとなっていたのですが、265に替えてしばらくしてから「あれ、これってダイナミクスポッドなくても取れてるのか」と今さら気づいたわけです。


FA645→FA745→FR265、3代のGarminを使い続けている理由

最初の購入はForeAthlete 645。当時の目的は、ステンレスベゼルのデザイン性に加え、手首で心拍数が測れる光学式心拍計機能があること、それとGarmin Payで支払いができることでした。

次はForeAthlete745への買い替え。これはGarmin PayがSuicaに対応したことが主な理由。これにより大会の時もロング走の先も、財布や小銭を持ち歩かなくて良くなりました。もちろんスペックアップもしています(ステンレスベゼルじゃなくなったのは残念ですが)。

Forerunner265への買い替えは、745の電池のもちが悪くなったことがきっかけで、Suicaが使える類似モデルを選んだ形です。結果として音楽再生機能がついてきましたが今のところ使っていません。


ポッドでは習慣化できなかったデータが、いつの間にか溜まっていた

265を使い始めて1〜2ヶ月が経ったころ、Garmin Connectのアクティビティを眺めていて気づきました。接地時間と上下動比のデータが、毎回の練習に記録されているじゃないですか。

最初は「あれ、ポッドなしでも取れてるのか?」と思いました。調べてみると、FR265はランニングダイナミクスを本体内蔵で計測できる仕様になっていました。

ポッドをつけなくても毎回のランニングにこのデータが記録されている。「勝手に取れている」ことのありがたさを実感しました。


接地時間・上下動比は何を示しているか

2つの指標について、自分なりの理解と実データを使って整理します。

接地時間(Ground Contact Time)

足が地面に接している時間のことです。単位はミリ秒(ms)。

一般的に接地時間が短いほどランニングエコノミーが高い(同じペースで使うエネルギーが少ない)とされています。接地している間は前進するエネルギーが地面に逃げているためで、素早く離地できるほど推進効率が上がるという考え方です。

自分のデータを見ると、こんな傾向があります。

状況接地時間の目安
レース(板橋2026)236ms
通常のE走(5:30〜5:40/km)248〜265ms
回復ジョグ(6:30〜7:00/km)263〜276ms
疲労ピーク時280ms超

ペースが速いほど接地時間が短くなるのは当然ですが、同じペースでも日によってばらつきがあります。疲労が蓄積している日は接地時間が伸びる傾向があり、「今日は脚が重い」という感覚と対応していることが多いです。

また板橋2026のレースデータを振り返ると、接地時間の悪化は攣り発症(34km)より約9km前の25km付近から始まっていました。感覚では気づいていなかった変化が、データには出ていた。このことに気づいてから、長い練習後の接地時間の変化を意識して見るようになりました。

上下動比(Vertical Ratio)

上下の揺れ幅をストライド長で割った値です。単位は%。

例えば上下動が8cmでストライドが1mなら、上下動比は8%です。この値が低いほど、エネルギーが上下動ではなく前進に使われていることを示します。

自分のデータでは:

状況上下動比の目安
レース(板橋2026)7.6%
T走・CV走など質練習6.8〜6.9%
通常のE走8.0〜8.5%
回復ジョグ9.0〜10.5%

回復ジョグでは上下動比が高くなるのは当然で、ゆっくり走るほど重心が上下に揺れやすくなります。ただし同じペースでも、ドリルをしっかりやった後のE走では上下動比が改善していることが多く、フォームの質を間接的に確認する指標として使っています。

これらの指標は単体で見るよりも、「同じペース帯での経時変化」として見た方が意味があります。絶対値より傾向の変化の方が自分への情報量が多いと感じています。


その他265を気に入っている点

軽さ

バンド込みでFA745より明らかに軽く感じます。長距離走の後半で腕の疲れが気になることがなくなりました。24時間装着でも苦になりません。

睡眠スコアとHRV Status

265から睡眠トラッキングの精度が上がり、HRV Status(心拍変動に基づくコンディション指標)が追加されました。朝起きたときに「今日の回復状態」を数値で確認できます。HRVについては別途掘り下げたいと思っていますが、翌日の練習強度を判断する参考にしています。

Suicaが引き続き使える

これは地味に重要です。レース当日、暑い時期のロング走、出張先での朝ランなど、財布を持ちたくない場面でSuicaがそのまま使えます。645から3代連続でこの機能を使い続けています。


まとめ

FR265に替えて最も変わったのは、ランニングダイナミクスのデータが「勝手に取れている」状態になったことです。

ポッドを使っていた時代は習慣化できず、データが途切れ途切れにしかありませんでした。本体内蔵になったことで、接地時間・上下動比のデータが蓄積されました。このデータをもとに、フォームの変化やレース中の疲労の出方を分析できるようになっています。

接地時間と上下動比を継続的に記録できることで、例えば蹴らない走り方ができているかなど、フォーム改善の方向性を確認する用途として十分使えると思っています。


※ トレーニングには個人差があります。機器の計測値はあくまで参考指標としてご活用ください。


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